Wake On LANとは?(WOLとは?)。サーバー・パソコンをリモートからLAN経由で電源オンする

 

Wake On LANとは?WONとは?

「Wake On LAN」略して「WOL」と言われます。
Wake On LANとは(WOLとは)、LANに接続された電源オフのコンピュータ(サーバー・パソコン)をネットワーク経由で他のコンピュータから起動する機能です。
この機能を使用するには、BIOS・ネットワークカードの設定が必要になります。


Windows OS電源状態と省電力規格ACPI

まずは、コンピュータ(サーバー・パソコン)の電源状態について説明します。
そしてWOLがどのような電源状態から復帰出来るのかを説明します。

省電力規格ACPIとは、Advanced Configuration and Power Interfaceの略である。
ACPIとは、コンピュータ(サーバー・パソコン)の電力制御に関する規格の一つ。
OSがBIOSと連携してコンピュータ内部の各パーツの電力を管理するための統一された方式を定めている。
つまり、ACPIとはOSの機能です。

Windows OSのデバイスマネージャ

ACPIのプロパティ

電源オプション

一時的にPCの使用を停止する場合、「スタンバイ状態(サスペンド)」または「休止状態(ハイバネーション)」にすることで、消費電力を大幅に抑えることが可能です。
特にバッテリ駆動のノートPCでは、移動中などにスタンバイ状態にしておくことで、消費電力を抑えつつ、作業の停止・再開を迅速に行えるというメリットがある。

ACPI 2.0 パワーステートとWindows OSの状態
 ACPIのパワー・ステート(電源レベル) Windows OSの状態 内容
 S0 フル稼働状態 完全な電源オン
 S1 低消費電力状態(ただし、プロセッサ、チップセットともに電源オン) スリープ状態。CPUクロックが停止し、CPUおよびRAMの電源がオン、リフレッシュ動作を行っている
 S2 低消費電力状態(ただし、プロセッサとキャッシュは電源オフ、チップセットは電源オン) スリープ状態。CPUクロックが停止し電源もオフ。RAMの電源はオンで、リフレッシュ動作を行っている
 S3 スタンバイ状態、サスペンド状態 Suspend to RAMであるスタンバイ状態。RAM以外のほとんどのハードウェア・コンポーネントは電源オフ
 S4 休止状態、ハイバネーション状態 Suspend to Diskであるハイバネーション状態。メモリの内容はHDDに保存される
 S5 ソフトウェアによる電源オフ 完全な電源オフ。ただし、マザーボードを経由してデバイスへの給電は行われている
高速化されたスタンバイ状態と休止状態

スタンバイ状態とは?(=サスペンド状態とは?)

グラフィックス機能やハードディスク、そのほかのデバイスの電源をオフにすることで、消費電力を抑えるモードである。
ただし、メモリには電力が供給され、実行中のデータがそのまま保持されるため、電源オフ/オンと違って作業を中断した状態からの再開が可能である。
また、スタンバイ状態からの復帰も数秒程度と速い。
しかし、メモリへの電力供給が行われるため、ノートPCのバッテリ駆動でスタンバイ状態を長時間続けると、バッテリ不足になってしまうこともある。

休止状態とは?(=ハイバネーション状態とは?)

ハードディスク上にメモリの内容を退避してから、メモリを含む各デバイスの電源をオフにするモードである。
そのためハードディスクには、搭載メモリとほぼ同じ容量の休止状態用のデータ退避領域が確保される。
スタンバイ状態とは異なり、完全に電源オフと同様の状態となるため、ノートPCのバッテリ駆動でも休止状態を維持し続けることが可能だ(バッテリの電力は消費されない)。
しかし、メモリの内容をハードディスクに退避したり、読み出したりしなければならないため、その分だけ休止状態への移行や復帰に時間がかかってしまう。

Wake On LAN(WOL)の動作、どのような電源状態から復帰する機能か?

  • Windows OSの省電力モードからの復帰
    Windows OSが稼動しているS1~S4からS0状態へ移行する機能 (Windows OSの機能)
  • 電源オフからの復帰
    S5からS0状態へ移行する機能 (BIOSの機能)
を意味します。
通常、Wake On LAN(WOL)はS5からS0への移行(電源オフからの復帰)を意味することが多いです。(用途的に)
S5からS0への移行には、Windows OSのAPCI機能ではなく、BIOS・ネットワークカードの機能・設定が必要になります。


Wake On LAN(WOL)の設定

電源状態S5(電源オフ)からS0(電源オン)への復帰には、以下の設定が必要になります。
  • Wake On LAN(WOL)の設定1、BIOS設定
  • Wake On LAN(WOL)の設定2、ネットワークカード設定(NIC設定)
これは、S5(電源オフでOSが起動していない状態)のターゲットに特殊なネットワークパケット(LAN)を送る
  1. ネットワークカード(NIC)が特殊なパケットを解釈できる
    電源オフのS5状態でも、マザーボードから各デバイス(ネットワークカード)に電源が供給されているので、ネットワークカード(NIC)が解釈できるかどうかによる。(ネットワークカード設定)
  2. PCIバスからの電源投入にチップセットやバスが対応している(PCI 2.2仕様) 
    ネットワークカードデバイスから、電源投入を許可するかどうかの設定(BIOS設定)
またS1~S4電源状態は、Windows OSが起動している状態なので、OSの設定にも依存する。
電源やマザーボード、OSがACPI機能に対応している(ACPI 2.0x仕様) 
といった条件も必要になる。

今回は、S5(電源オフ)状態から復帰をするようなWOLの設定を行います。

Wake On LAN(WOL)の設定1、BIOS設定

電源オフからWake On LANするための設定、BIOS設定BIOSの[Power]関連項目にある、[Wake On LAN from S5]の設定を[Power On]にして下さい。
※ BIOSの設定は、マザーボードによって異なります

Wake On LAN(WOL)の設定2、ネットワークカード設定(NIC設定)

電源オフからWake On LANするための設定、ネットワークカードに設定をする必要があります。
ネットワークカード(ハード)への設定は、BIOS上からではなくWindows OS上から設定します。
設定自体は、ネットワークカードのROMに設定されます。

ネットワークアダプタを選択し、右クリック[プロパティ]を開きます。

Intelの場合、[詳細設定]にWake on 設定があります。
Intel製NICドライバの場合、関連する設定項目としては
  • [PMEをオンにする]
    APMもしくはACPIによる電源管理を行う
  • [Wake on LINK 設定]
    ネットワーク再接続時にAPM電源管理による電源ONを行う
  • [Wake on 設定]
    ネットワーク経由でPCの電源ONを行う
があります。


S1~S4からのS5復帰(Windows OSの省電力モードからの復帰)の場合は、上記の「このデバイスで、コンピュータのスタンバイを解除できるようにする」にもチェックが入っている必要があります。

Intel PROSetをお使いの場合は、上記のような画面でネットワークカードに設定が出来ます。

[Wake on 設定]設定が「OSが制御」の場合、電源オフの状態からダイレクトパケットではWOLが機能しないことは確認しています。
# OSが制御なので、OSが動作していない場合は制御しないのではないかと思います。

Magic Packet (マジックパケット)と Directed Packet (ダイレクトパケット)

NIC(ネットワークカード)のOS上の設定に
  • Magic および Directed
  • Wake On Magic Packet
  • Wake On Directed Packet
が存在する。

Wake On Magic Packeとは (マジックパケットとは)?

Wake On LAN(WOL)させるための特殊なパケット。
一般的なMagic Packet方式では、IPヘッダに続いて、0xffffffffffff(6bytes)と、WOL対象コンピュータのネットワーク・アダプタのMACアドレス(6bytes)が16回連続する102bytesのデータを持つUDPデータグラムとなっており、宛先のUDPポートは任意である。
電源オフのコンピュータ(サーバー・パソコン)に送信する場合、送信先対象にIPアドレスはないのが普通なので、送信先対象のMACアドレス(物理アドレス)に対しUDPブロードキャストします。

Wake On Directed Packetとは (ダイレクトパケットとは)?

どんなパケットでも、送信先対象に届けばWake On LAN(WOL)が機能します。
例えば、Pingでも。


Windows サーバーがシャットダウンしても再起動してしまう?

上記で、Wake On LAN(WOL)の設定と仕組みを話しました。
上記仕組みを理解しますと、「Windows サーバーがシャットダウンしても再起動してしまう?」という現象が場合によってあることがわかります。
例えば、
  • BIOSで、Wake On LAN設定がPower Onとなっている
  • Windows OS上で、ネットワークカード(NIC)の設定が、Wake On Directed Packetとなっている。
  • データセンター等の運用監視で、ping監視・snmp監視を行っている
といった場合、対象のサーバーがシャットダウンした時に、たまたまスイッチ上のMACテーブルがクリアされる前に監視用パケットが対象サーバーに届いてい待った場合・・・、ご想像のようにサーバーは再度S5(電源オフ)の状態からWindows OSを起動させてしまいます。


Wake On 設定、「OSが制御」

少なくとも、S5(電源オフ)からS0(電源オン)に復帰はダイレクトパケットではなりませんでした。
「OS」が制御なので、OSが起動している時(S1~S4)からのS0へのフ復帰ではないかと思っています。

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更新日:2010/03/29
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