ライセンス認証の仕組み、ボリュームアクティベーションとは?
ボリューム アクティベーションは、Windows Vista および Windows Server 2008 R2 に初めて導入されたライセンス認証 (プロダクト アクティベーション) テクノロジーです。 ボリューム アクティベーションは、ボリュームライセンスプログラムに加入しているシステムに適用され、ライセンス認証のツールとして厳密に使用されます。
ボリュームアクティベーション2.0では、以下の二種類のライセンス認証方法があります Windowsをボリュームライセンスで購入すると、付いてくるMAKキーとKMSキーの二つがあるのはこのためです - MAK (マルチアクティベーションキー)
従来のライセンス認証アクティベーションと同じイメージで使用するライセンス認証です。 PC毎にそれぞれライセンスキーを適用し、ライセンスをアクティベーションします。
PC台数が25台未満の場合や、ネットワークにほとんど、またはまったく接続していないPC環境の場合に適したライセンス認証方式です。 1つのボリューム ライセンス プロダクト キーで複数のPCにインストールが行えるので、基本となるマスター PCを作成し、そのイメージを利用して、多数のPCへ効率的にインストールを行うことができます。 各PCは、起動後に一度だけマイクロソフトとのライセンス認証を行えば、ハードディスク交換や大幅なハードウェア変更がない限り、再ライセンス認証は不要となります。 ライセンス認証の手段には、インターネット経由で行う方法と、電話窓口の自動応答ガイダンスで行う方法があり、ネットワークに接続していないPCでもライセンス認証が行えます。
- KMS (キーマネージメントサービス)
名前の通り、ボリュームライセンスのライセンスキーを集中管理するホスト(KMSホスト)が一台存在させるライセンス認証方式です。 その他のPC(KMSクライアント)はKMSホストに対しライセンス認証を行います
PC台数が25台以上でローカル ネットワークに接続している場合に適したライセンス認証方式です。 ローカル ネットワーク上の常時稼働しているPCに「KMSキー」をインストールして、マイクロソフトとのライセンス認証を行うと、KMSホストになります。 KMSホストはグループ内の各PCに対してライセンス認証を行います。 各PCにはプロダクト キーの入力やライセンス認証のための作業は一切不要となり、IT管理者の導入・管理作業を大幅に軽減することができます。

つまり、従来どおりのライセンス認証・アクティベーションを行う場合は、MAK方式を行い 多くのPCを保有しネットワーク接続しているような環境では、ライセンスキーを集中管理するKMSホストを構築することも出来ます。
ここでは、KMSについて説明していきます KMSホスト構築方法では、KMSホストはどのように構築するのでしょうか? KMSホストは、Windows Vista、Windows Server 2003以降のいずれかのボリュームライセンス版がインストールされているコンピュータに「KMSキー」をインストールしマイクロソフトへ接続してライセンス認証を行うことで構築することができます。
構築とまでは言わないくらい単純ですね
KMS ホストを Windows Vista コンピュータまたは Windows Server 2008 コンピュータにインストールするには- KMS ホストとして機能させるコンピュータにログオンします。
- 管理者特権でコマンド プロンプトを開きます。これを行うには、[スタート] ボタン、[すべてのプログラム]、[アクセサリ] の順にクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
- コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押して、KMS キーをインストールします。
cscript C:\windows\system32\slmgr.vbs /ipk <KMS キー>
- 次のいずれかの方法でマイクロソフトに連絡して、KMS ホストのライセンス認証を行います。
・ オンライン ライセンス認証の場合、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
cscript C:\windows\system32\slmgr.vbs /ato
・ 電話によるライセンス認証の場合、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
slui.exe 4
- ライセンス認証が完了したら、[サービス] コンソールを使用して、ソフトウェア ライセンス サービスを再起動します。
KMS ホストを Windows Server 2003 コンピュータにインストールするには- Windows Server 2003 用キー管理サービスを Microsoft ダウンロード センターからダウンロード
(x86 システムはWindows Server 2003 SP1 以降用キー マネージメント サービス 1.1 (x86) 、x64 システムは Windows Server 2003 SP1 以降用キー マネージメント サービス 1.1 (x64)) します。
- KMS ホストとして機能させるコンピュータにログオンします。
- 管理者特権でコマンド プロンプトを開きます。これを行うには、[スタート] ボタン、[すべてのプログラム]、[アクセサリ] の順にクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
- コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押して、KMS キーをインストールします。
cscript C:\windows\system32\slmgr.vbs /ipk <KMS キー>
- 次のいずれかの方法でマイクロソフトに連絡して、KMS ホストのライセンス認証を行います。
・ オンライン ライセンス認証の場合、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
cscript C:\windows\system32\slmgr.vbs /ato
・ 電話によるライセンス認証の場合、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
slui.exe 4
- ライセンス認証が完了したら、[サービス] コンソールを使用して、ソフトウェア ライセンス サービスを再起動します。
KMSクライアントの構築既定では、 Windows Vista と Windows Server 2008 以降のボリュームエディションは、 特に何もする必要はありません。 KMSを使用してライセンス認証を行うコンピュータで、これらの上記OSのいずれかを使用しており、ネットワークで DNS自動探索が許可されている場合、その他の構成を行う必要はありません。
KMSクライアントは、DNSサーバーの情報を頼りにKMSホストを探し、ライセンス認証します ローカルネットワーク内に登録できるDNSサーバーが無い場合等、手動でKMSホストをKMSクライアントに割り当てる方法もありますが、KMSホストを導入したメリットが薄れてしまいます・・・
KMSライセンス認証方式を導入する前の注意点- 常に起動したKMSホストが存在し、ネットワークで接続されている環境があること
- ローカルネットワーク内に、レコード登録可能なDNSサーバーが存在すること(AD環境であることが望ましい)
- 古いOSバージョンのKMSホストでは新しいバージョンのKMSクライアントを認証できない
例えば、Windows Server 2008 は Windows 7 および Office 2010 の認証を行う KMS ホストとしてはご利用出来ません、Windows Server 2008 R2ならば利用できます。 - クライアントコンピュータが24台までしか存在しない場合はKMSホストがクライアント認証を実行しません。(25台以上のクライアントが必要)
作成日:2012/02/08 更新日: |