ストレージの選定
ストレージにはいろいろな種類があります。
たとえば、サーバー筐体内に内蔵されたRAIDアレイ・ディスク、そのほかFCやiSCSIはたまたはUSB接続されたディスク、ファイル共有用途のNAS等。
ここでのストレージはスペックを重視した外付けのFCやiSCSIをベースとしたストレージ装置を想定します。
サーバーアプリケーションチューニング関係ないし、とにかくハイスペックな高性能なストレージがほしいという要件に対しては、イコール投資コストに直結します。
ハイスペック・高機能なストレージは以下のように構成します。
・コントローラスペックが高性能(CPU、キャッシュメモリ、iops、応答速度)
・回転数の早いディスクをとにかくたくさん搭載する。
・RAIDアレイはRAID1+0(RAID10)を搭載したたくさんのディスクで組む。
・RAIDアレイの最初に作成した1番目のLUNを最小限のサイズで設定し、使用する(ディスクの外側の最も回転速度が高い部分を使用する)
といった、よりコストをかけることにより最大限のスループットをたたき出せます。
「とにかく早いストレージが欲しい」という要件は、どれだけストレージにコストをかけれるかになります。
なかなか現実的ではありません。
IOPSが高いほどディスクの性能が良いことがわかりました。
また、応答時間(レスポンスタイム)が10~15ミリ秒以下であることが問題ない状態であることもわかりました。
スループット(IOPS)と応答時間(レスポンスタイム)はストレージの性能を示す指標値でしかありません。
IOPSと応答時間はストレージのスペック比較的な値となります。
しかし、実際は使用OS上で使用システム環境上でのスペックやスループット(IOPSやread write MB/s)がほしい値となります。
実際、大規模ストレージを導入する場合、ストレージベンダー・メーカーに任すことが多いが、用件を伝えるのは難しいです。
(また、構成次第の部分も多く、さほどストレージメーカーによって性能の大きな違いは無いのではないでしょうか)
可能であれば、ストレージをテスト使用し判断したいところです。 ストレージにコストをかけれない場合(ストレージ性能には他のCPUやメモリより簡単に限界値に到達する)、なるべくIOが少なくなるようなサーバーアプリケーションのチューニングがより鍵を握ります。(このチューニングに逆にコンサル的なコストが発生する場合もあります)
スループットの経験上の概算参考値を書きます。
テスト方法は別途記載します(簡単な概算値を求めるテスト)。
テストデータはキャッシュをあふれさせるくらいのデータ(10GB程度)を使用しています。
・ハイエンドストレージ (1000万以上は覚悟)
(windows server 2003上からのテスト)
IBM DS4700 Raid5 9Disk, 4Gbps FC 146.8GB/15K RPM E-DDM Read: 130MB/s
Write: 60MB/s IBM DS3400 FC Raid5 12Disk, 300GB 15K 3.5型 SAS HS HDD
Read: 150MB/s
Write: 50MB/s ・ローエンドストレージ(100万~300万程度)
(VMware Infrastructure 3.5 上からテスト)
EMC AX4-5i iSCSI Raid5 5Disk, 300GB SAS 15KRPM
Read: 50MB/s
Write: (未テスト)
(windows server 2003上からのテスト)
EMC AX4-5i iSCSI Raid5 5Disk, 1TB SATA2 7500RPM Read: 30MB/s Write: (未テスト) |
ストレージ(ディスク)のいろは
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OSが管理するファイルシステムとは?
Windowsディスク用語:ディスク初期化・ディスク・パーティション・ボリューム。2TB?
クラスタサイズ(アロケーションユニットサイズ)の確認方法・変更方法
ディスクアレイ、RAIDレベルの違いによるパフォーマンス性能比較
ディスク・インタフェースによるパフォーマンス性能の違い
ディスクの基本、ハードディスクドライブのOS認識サイズが何故か小さい?
ディスクの基本、ハードディスクの単体ディスク性能(パフォーマンス)
ディスクの故障確率・寿命平均(MTBF 平均故障間隔)
ディスクの性能を示すIOPSとは?
ディスクの性能を示す応答時間 (I/O応答時間もしくは、I/Oレスポンスタイム)
ディスクボトルネックを検出するディスクビジー率
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